病理医研究者のぼちぼち日記

病理医で研究者の著者が病理のことを中心にのんびりつづるブログ

感染病理の洋書教科書の紹介!

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感染症の病理診断におすすめの一冊を紹介します。

 

 

【書名】Pathology of Infectious Diseases A Volume in the Series Foundations in Diagnostic Pathology

【出版社】 Saunders 【言語】 英語 【版】第1版 

Pathology of Infectious Diseases: A Volume in the Series: Foundations in Diagnostic Pathology, 1e

Pathology of Infectious Diseases: A Volume in the Series: Foundations in Diagnostic Pathology, 1e

 

 

 ExpertCoosult シリーズの病理アトラスはわかりやすいです。このシリーズから出ている感染症の病理の一冊。

 ウイルス感染症、細菌感染、真菌感染、protozoanなどまで一通りカバーされているカラーアトラス付きの本です。

 ネットと連動しており参考文献や関連情報はネットにあるため紙にはかかれていません。

 

 内容は、至って読みやすい解説と鑑別診断などの項目。アトラス写真は、美しいものも多いが、ピンぼけ・画素粗い、そもそも必要な写真なのかわからない、ものも…多い。

 解説文がまぁよいだけに残念。

 

 ウイルスなどでは免疫染色が必要なものではもう少し抗体の情報などが、また、鑑別診断のためのポイントの表などもほしいところ。真菌の写真は多いが…もう少し鑑別ポイントの解説などが欲しい。

 総じて、これは…通読向け、または、職場に一冊あると、感染症疑い例がきたときに、確認に使えるかといった感じで、非常に役に立つ、とはちょっと評価できないかな。

 次の版に期待。ただし、感染症に興味のある病理医にとっては持っておいて損はないと思います。

 

 よい。★★★★☆ (4/5)